3月22日


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3月22日ヌーンレポート

位置:19-58.6N 153-02.4E
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船内時刻 2018/03/22 12:00
日本時刻 2018/03/22 11:00
天 候
海水温度 (℃) 26.7
風 力 5
風 向
気 温 (℃) 30.2
気 圧 (hPa) 1011.2
風 速 (m/s) 9.8
波 高 (m) 1.2


団役員コメント
奥山 三喜 副団長

本日の午前は、今年3月をもって定年退職される千賀団長の最終講義が行われました。海や空の色はなぜ青いのか、なぜ水深によって魚の色が違うのかといった専門の講義だけでなく、東海大学で過ごされた29年間のご経験もお話しいただきました。様々なことへ興味を持ち、アイデアを実現するために積極的に行動され、教育研究活動に取り組んでこられた千賀先生の熱い人柄が溢れる授業となりました。この航海で最後の授業を聴講できるというタイミングに恵まれたことに感謝するとともに、千賀先生のこれまでの東海大学への尽力に敬意を表します。千賀先生ありがとうございました。
午後は先日の椰子の実クラフトに引き続き、薮内甲板長にロープワークを教えていただきました。お手本を見ているとできそうな気がするのですが、実際に手を動かしてやってみるとなかなか上手くできずに苦戦する学生の姿が多くみられました。しかし、基本的な結び方であるモヤイ結びは災害時にも役に立つものということで、この機会に習得すべく皆懸命に取り組んでいました。
いま私たちを取り囲む海、空にはまだまだ知らないことが沢山あります。知の探究の種はそこかしこにあります。この航海も残り少なくなっていますが、「知る」ワクワクを日々感じ続けて過ごしていきたいと思います。


10班のレポート

甲板長によるロープワーク講習会

本日の昼食:牛カルビ丼、大学芋

千賀団長の最終講義

千賀団長の講義風景

千賀団長へ花束が贈呈されます

星空観測会

10班集合


大谷 海斗
(東海大学情報理工学部 コンピュータ応用工学科)

本日、千賀先生最後の講義であった。「人生はタイミング」この言葉が印象に強い。海がなぜ青いのか、青空がなぜ青いのか、まだ知らない海と光の不思議を学んだ。先生のように多くに疑問を抱き解消しまた新たに疑問を抱く。得た知識が面白いアイデアを生むことが学ぶことの面白い点なのかもしれないと本講義で感じた。私も好奇心で終わるのではなく行動に移してまた人脈を拡げるべきだと考えた。


角田 瑠名
(東海大学文学部 歴史学科西洋史専攻)

今日は千賀先生の講義、ロープワーク、天体観測をした。千賀先生の講義は文系の私にはとても新鮮味のあるものであり、また千賀先生の違った一面を見ることができた。天体観測はこの船でしか見られないような美しい無数の星を観察することができた。また、船が揺れているだけではあるのだが、月がUFOのように動いて見えるのはなかなか趣があり、非常にシュールであった。双眼鏡で月を見るとクレーターを見ることができ感動した。


平山 亮介
(東海大学法学部 法律学科)

今日は晴天で揺れも少なく快適な1日でした。午前中は千賀先生の講義が行われ海の色のことや魚の色について教わり初めて聞くことばかりで、講義がとても楽しく、海のことについてもっと学びたいと思いました。また今回が千賀先生の最終講義だったため皆でお祝いをしました。とても嬉しそうな顔をしてくれたのでよかったです。午後にはThanks partyの準備、星空観測をしました。満天の星空を見ながら仲間と話す時間はすごく心地よかったです。食堂で報告書を書いている人がいることや研修航海が明日で残り5日ということもあり旅の終わりの寂しさを感じてきました。やり残したことがないように楽しみたいです。


二川 拓海
(東海大学海洋学部 海洋地球科学科)

本日は我らが海洋地球科学科の千賀先生の最後の講義であった。今年度で定年退職されることを非常に残念に思う。というのも、あと一年でも長く、もっと千賀先生の授業を聞き学びたかったからである。先生の話にあった「研究者は下品であれ」という言葉があった。意味としては貪欲に手広くやれ、といったものであり自分はこの言葉に冷や水をかけられるような気分であった。今までの全く知らない学問をやってみたいと思っていただけで先生方に恥ずかしがって尋ねにもいかなかった自分を恥ずかしく思った。何も知らない学生なのだからもっと貪欲に先生達たちに聞き学んでいこうと思った。この講義を聞きこのことに気が付けただけでもこの望星丸に乗った価値はあったと自分は思う。


大和 航
(東海大学工学部 機械工学科)

研修航海も残り6日となり、「初めは早く帰りたい…」と漏れていた声が「帰りたくない…」という声に変わっている。船内であまり活動できていなかった天文部が今日、二回目の星空観測会を企画してくれた。一回目に比べ緯度が変わり、赤道直下の星空から北緯20度付近の星空となった。ちょうど台湾や沖縄から見られる星空となり、南十字星が水平線に沈み、北斗七星が天頂に近づいていた。数字と気温でしか実感のなかった北上がこうして目に見える形で残り少ない日数を教えてきた。満天の星空と星座が分からなくなるほどたくさんの星々ともこれでお別れになるかもしれないと思うといつもブリッジの窓から見る星空よりもたくさんの星が見えた気がした。


高塚 周
(東海大学海洋学部 航海工学科海洋機械工学専攻)

今日の午前は千賀団長による特別な講義が行われた。私自身、海洋学部でありながら学科が違う先生の講義を聴くことは少なく、いい刺激を受けたと感じた。とくに水中での色の見え方の変化には自分の分野に応用できそうなところがあり千賀団長がよくおっしゃる言葉でもある「ワクワク」してくるものを感じた。
航海も残り6日となり終わってしまうという名残惜しさと、この揺れから解放されるという喜びと、今後の学生生活への希望を胸に今日もベッドに入る。


守屋 孝亮
(東海大学文学部 文芸創作学科)

もう間もなく海外研修航海も終わりを迎える。その上で思い出して見ると、乗る前との自身の行動に若干の変化が見受けられる。ネット回線を失い自由に言葉の意味を調べられなくなったが、様々な風景や受けた経験をどう書き起こせば文章となり実際に味わうような感覚を受ける文章になるのかを考える時間が増えた。傍目から見れば眠っている様にしか見えないかもしれないが、瞼を閉じ脳裏に想い浮かべる。海の底から眺める水面の様な感覚に身を委ね、ただひたすらに静かな意識の中で現実には描かれない文字列を並べてから目を開けて実際に打ち込む。そうして長く考え、想像する時間が増えた。一度完成させ筋書きを完成させてからなぞる様に描き出す。このような感覚、時間を持つことができるのもこの研修航海の醍醐味だと感じた。


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※地図はTissot indicatrix world map equirectangular proj.svgを改変して使用しました。